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<Author: 王維>
<Title: 送綦毋潛落第還鄉>
<Format: 五言古詩>
<Year: 1988>
<BookName: 唐詩三百首詳解  上卷>
<Translator: 田部井文雄>
<style: 現代文有假名>
<style2: 日本現代譯文附假名標注>
<TranslatedTitle: 綦毋潛の落第して鄉に還るを送る>
<BookPage: 93>
<UsedPage: 1>
<Feature: 0>
<End Header>
<Poem>
聖代無隱者，
英靈盡來歸。
遂令東山客，
不得顧采薇。
既至君門遠，
孰云吾道非。
江淮度寒食，
京洛縫春衣。
置酒臨長道，
同心與我違。
行當浮桂櫂，
未幾拂荆扉。
遠樹帶行客，
孤村當落暉。
吾謀適不用，
勿謂知音稀。
<End Poem>
<Translation>
聖天子（せいてんし）の御代（ごだい）に野（の）に隠（かく）れ住（す）む賢人（けんじん）はなくて、天下（てんか）の英才（えいさい）は当然（とうぜん）すべて朝廷（ちょうてい）に集（あつ）まって来（き）た。そこで東山（とうざん）の隠者（いんじゃ）ともいうべきあなたも、とうとう採薇（さいび）の生活（せいかつ）に浸（ひた）っていることができないで上京（じょうきょう）させられることとなった。

そしてすでにはるばると科挙（かきょ）に応（おう）じて都（みやこ）にやって来（き）たが、自分（じぶん）の志（ここざ）す道（みち）が得（え）られないで落第（らくだい）してしまうなどと、だれがいおうか。だれも思（おも）いもかけなかったことだ。長江（ちょうこう）と淮河（わいが）のあたりを陽春（ようしゅん）四月（しがつ）寒食（かんしょく）の日（ひ）に渡（わた）って、都（みやこ）にはまた春衣（しゅんい）を縫（ぬ）う季節（きせつ）に出会（であ）うまで滞在（たいざい）したというのに。

今（いま）、ここ長安（ちょうあん）の街道（かいどう）のほとりで、送別（そうべつ）の宴（うたげ）を催（もよお）すのは、心（こころ）を許（ゆる）し合（あ）った君（きみ）が、わたしのもとを去（さ）ってゆくからなのだ。途中（とちゅう）君（きみ）はーきっと舟（ふね）を浮（う）かべて失意（しつい）の心（こころ）を運（はこ）んで行（ゆ）くのであろうが、まもなく故郷（こきょう）の家（いえ）に着（つ）いて隠（かく）れ住（す）む身（み）となろう。

見（み）れば遠（とお）くに見（み）える樹（き）は、去（さ）り行（ゆ）く旅人（たびびと）である君（きみ）を伴（ともな）うかのように立（た）ち、心細（こころぼそ）くぽつんと見（み）える町（まち）は、落日（らくじつ）の光（ひかり）を浴（あ）びている。君（きみ）のために巡（めぐ）らしたわたしの計画（けいかく）が偶然（ぐうぜん）採用（さいよう）されなかっただけなのだ。だから世（よ）に真（しん）の知己（ちき）はめったにいないのだ、などということはやめて欲（ほ）しい。
<End Translation>